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ジャカルタGP指導者会議に穏健派イスラム活動家が集まる

ムスダ・ムリア博士

2010年4月10日、土曜日のジャカルタにおけるGPLCには、多様なイスラム教のNGO団体から、およそ200名の非常に意識の高い関係者達が参加した。この行事はGPFFとインドネシア宗教者平和会議(ICRP)によって共催され、それは10月にジャカルタで開催される東南アジア地域GPF2010に向けた出発を画する行事であった。

ICRP議長、ムスダ・ムリア博士は、10月に開催される大会の運営議長として、GPFは、地球家族は“心情文化、真の愛の文化”によって築かれるという構想を力の原動力としていると述べた。

博士は、世界でも最大のイスラム教徒を抱える国であるインドネシアが、イスラム国教の国でないということは、とても重要なことであると述べた。この国の建国達者は、パンカシラとして知られる5つの提案により表現された哲学的原理によってこの国を建てた。このことはとても重要なことである、というのは、それによってインドネシアが宗教的多様性を持った社会として繁栄するようになったからである。

ムリア博士は、5千万人もの会員を抱えるイスラム社会団体ナダラトゥル・ウラマ(N.U. 故ワヒド元大統領が長年にわたりその指導者であった)のリーダーを務めた。女史は、この団体の若い女性達の活動部門のリーダーであった。

女史は、インドネシアにおける女性の地位向上のために、一夫多妻制の禁止や女子の法的婚姻年齢を16歳から19歳へ引き上げる法案等を含む、法案改正のキャンペーンをした。2007年には、その業績が認められ、米国務省から国際勇敢な女性賞を与えられた。2009年にはイタリアでも「今年の女性」となった。

GPFF議長、文顕進博士は2010年4月10日、インドネシア・ジャカルタで開催されたGPLCで演説した。文博士は、One Family Under GodというGPFの運営ビジョンは、其々の国に対して責任を担うことのできる主人を育てることであると述べた。博士はGPFFの3つの活動軸である宗教和解、家庭、奉仕について語り、すでに大会は30を超える国々で開催され、過去3年間、広範囲にわたる様々な分野からの多くのパートナーとともに協力して活動していると説明した。

それから2010東南アジア太平洋地域GPF が、ジャカルタ地方のマルガ二・ムスター副知事の協力により発足した。マルガニ副知事は、GPFF一行を歓迎し、ジャカルタが如何に多様文化の地であるかと強調し、“多様性の統一”が国のモットーであると述べた。副知事はまた、10月に行われる大会にはアジア、そして世界から平和建設の指導者達が集うことになるだろうと述べた。出帆式は、GPFのパートナー達が、パンカシラの5つの原則にちなんで、5回の鐘を鳴らすことによって終了した。

マルガ二副知事は、スケジュールの調整が合わず参加することができない知事に代わりこの場に参加したことを説明した。文博士とGPFF一行は大会前日にファウジ・ボゥオ知事と面会しており、知事は10月の大会に対し実務的サポートをすることを約束した。

マルガニ副知事らによる打鐘式

会議では、信仰と平和、平和建設における奉仕の価値についての討議が行われ、GPFFのビジョン、原理および価値が紹介された。発表者の中に、故ワヒド前大統領の令嬢であるイナヤン・アブドゥラマン・ワヒド女史の姿も見られ、女史は互いに益のある(ウィン-ウィン)協力関係について語った。

サービス・フォー・ピース・インターナショナルの会長であるチャールズ・フィリップ博士は、奉仕活動がボランティア自身に対し肯定的効果を及ぼすことを、多くの実例を上げながら発表した。アジア・イスラム・アクション・ネットワークの国家代表であるドュワイ・ルビヤンティ・コリファ女史は、ポソにおけるイスラム教とキリスト教のコミュニティー間における激しい衝突の後で、イスラム教とキリスト教の女性信徒間における恐れと不信感に対処する取り組みについてのケーススタディーを発表した。

会議の閉幕に際し、ICRP創設者のジョハン・エフェンディ博士は、超宗派間における対話は“容認だけでは充分ではない”と語った。

“私達は黄金律に基づいた地球規模の倫理を認める必要があり、宗教間の抗争が、世界の倫理的基盤に対し脅威を与えることがないようにしなければならない。”と語った。

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